逆食タイプ

逆食タイプとは?

胃酸が逆流する逆流性食道炎にかかっています。

逆流性食道炎がどんな病気か?について説明しますね。

逆流性食道炎ってどんな病気?

すでにご存知の方も多いとは思いますが,逆流性食道炎について基本的なことをお伝えしますね。

逆流性食道炎とは,胃酸がノドや口まで逆流し,胸焼けやノドの違和感,口の中が酸っぱいなどの症状がでる病気です。

 

欧米に多い病気でしたが,食生活の欧米化により日本でも増加していて,10人に1人が逆流性食道炎の症状に悩んでいるというデータもあります。

 

逆流性食道炎の症状

逆流性食道炎の症状は幅広いので,まず図にしてみましょう。

覚える必要はないですよ,1つ1つ解説していきます。

 

耳や鼻の違和感

耳や鼻にツンとした痛みを感じることがあります。この原因が胃酸の逆流の可能性があるんです。

驚くべきことに,胃酸の成分が耳や鼻の粘膜から見つかっていますので,そこまで逆流するケースもあるようです。

呑酸(どんさん)

口の中が酸っぱい,苦い症状です。

胃酸が口の中まで逆流していると起こり,その原因は胃酸の量が多いことが原因と考えられています。

この呑酸は逆流性食道炎以外ではおこらない症状と言われています。

ノドの違和感

逆流性食道炎にとても多い症状です。

胃酸が逆流することによりノドの粘膜が刺激され,イガイガしたり,詰まってるような感じがしたり,飲み込むときに違和感が強くなったりと不快な症状がでます。

また,痰がからんだ感じがすることもあります。

この場合は咳払いをしたり,痰を吐きたくなる方が多いですね。

胸の痛み

胃酸が逆流すると食道の粘膜が痛みます。

この痛みが胸の痛みとして感じられます。

逆流性食道炎では珍しくない症状ですが,実際に心臓に原因がなくても胸が痛い人の2.5%が逆流性食道炎だった,というデータがあります。

逆流性食道炎ではなんと咳も出ます。

咳は,体の中にはいってきた異物を外にだすのが目的です。

胃酸でノドが刺激されたり,肺につながる気道が胃酸で刺激されると,咳がでます。

胸焼け

胸のあたりが焼けるように熱くなる症状です。

熱いものが上がってくる,と表現される方もいますね。

この熱さの正体は胃酸です。

胃酸はステンレスも溶かす強い酸です。

胃は粘膜で保護されているので,胃酸に触れていても問題ありません。

しかし食道は守られていないので,胸が熱く焼けるような感じがします。

 

吐き気・げっぷ

吐き気は逆流性食道炎の中でもかなり辛い症状です。

吐き気の正体は胃酸です。

胃酸が上がってくるのはとても気持ち悪く,吐き気のように感じます。

特徴としては,実際に吐いてしまうことは少ないこと。

食べたものを出したくて上がってくる「嘔吐」とは異なり,熱いものが上がってくる感じ,と訴える方が多いです。

胃酸が上がってくる感じがげっぷのように感じる方もいます。

満腹なときに出るげっぷと違い,げっぷが出そうで出ない,げっぷが出た方がすっきりするのが特徴です。

 

逆流性食道炎の原因は?

逆流性食道炎の原因を4つまとめてみました。

順番に解説していきます。

  1. 早食い
  2. 食事量が多い
  3. 脂肪が多い食事
  4. タイトな服や屈んだ姿勢が多い

1.早食い

早食いがなぜいけないか?を説明します。

図をみてください。

 

 

①胃→十二指腸→
腸という順番に
消化される

②食べ物が一定量
入ってくると・・

③胃と十二指腸の間の
幽門が閉じて進まなく
なる

 

食べ物は胃→十二指腸→腸という順番に消化されます。

食べ物が十二指腸に一定量入ると,胃と十二指腸の間にある幽門 (ゆうもん)が閉じます。

早食いの方は閉じてからも胃に食物が入ってきます。

このように逆流しやすくなります。
またよく噛まない方も,食べ物が柔らかくなるまで胃の中に滞在します。

ゆっくりよく噛んで食べることはとても大切です。

2.食事量が多い

食事量が多くても逆流しやすくなります。

基本的には先に紹介した早食いとおなじように流れになります。

お湯を入れすぎたお風呂にはいると,お湯があふれますよね?

あそこまで極端でないですが,食べすぎると似た状態になります。

食べすぎてる方は,腹8分目をオススメします。

3.脂肪が多い食事

脂肪が多い食事をとると,逆流しやすくなります。

それには2つの理由があります。

理由その1 胃酸の量

脂肪をとると,胃酸の量が増えます。

胃酸の量が増えると,物理的に逆流しやすくなります。

 

理由その2 胃の入り口のゆるみ

脂肪をとると胃の入り口がゆるみます。

胃の入り口はちょうど食道との境目で,逆流しないように筋肉でしめつけています。

この筋肉が下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)です。

長いので名前を覚える必要はありません。

おでんに入っている,もち巾着のヒモをイメージしてください。

このヒモが下部食道括約筋です。

 

このヒモが脂肪を食べると緩みます。

(細かくいうと,脂肪をとる→膵臓からコレシストキニンというホルモンが出る→ヒモが緩む,という流れになります)

肉類,揚げ物など,脂肪が多い食事をされている方は控えることをオススメします。

理由その3 タイトな服や屈んだ姿勢が多い

服装や姿勢も悪化の原因になります。

きつい服やベルト,タイツなどで締め付けたり,

草むしりなどで前屈みの姿勢を続けると,逆流しやすくなります。

買ったばかりのペットボトルのふたを開けて握ると,中身があふれますよね?

そこまで極端ではありませんが,外から圧をかけると逆流しやすくなります。

このような習慣がある方は避けた方がいいでしょう。

 

まずこういった生活習慣の改善が第一になります。

それと並行して,食事内容とセルフケアを行っていくことをおすすめします。

 

逆食タイプの食事

逆食タイプの方は食事の摂り方が大事です。

具体的にどのような食事がいいのか,レシピも含めて解説いたしますので,こちらをご覧ください。

逆食タイプの食事はこちら

逆食タイプのセルフケア

食生活の改善と合わせて,セルフケアでお腹の緊張をへらしていきます。

お腹の緊張という言葉は聞き慣れませんよね。

お腹がこっている,と言い換えてもらって大丈夫です。

例えば心臓に問題があれば左肩が痛かったり

肺に問題があれば背中がこってきたり

と内臓の問題が体に現れることがあります。

もちろん胃に問題があれば背中やお腹がこってきます。

ここからが特に大事なんですが

お腹や背中のこりを減らすことで逆食の症状がやわらぎます。

もう一度いいます。

お腹や背中のこりを減らすと,逆食の症状がやわらぎます!

内臓の異常が体に現れることを内臓体性反射といい

体のコリをとることで内臓の異常を解消するのを体性内臓反射といいます。

正直なところ,名前は重要ではありません。

重要なのは,セルフケアで逆流性食道炎が改善できる可能性があることです。

ただし,いくつかの注意点を守らないと逆効果になります。

そうならないように動画で詳しく解説しています。

こちらをご覧ください。

逆食タイプのセルフケア

 

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